現在、二人の娘たちと賑やかな毎日を送っています

いわゆる妊活を始めたのは、結婚して1年3か月ほど経った33歳の時でした。家庭の事情で子供を早く授かりたいと思っていましたが、まったくうまくいかず…当時はまだ妊活という言葉が浸透しておらず、不妊治療のハードルも精神的にとても高いものでした。産婦人科や漢方を扱う薬局に行っても、まだ若いから大丈夫と根拠のないアドバイスだけ、40歳以上でないと相談に乗れないと門前払いされたこともありました。住んでいた地域に不妊専門の病院がなかったため、片道1時間以上かけ複数の病院でタイミング法や人工授精に挑戦したり、都内の専門病院で腹腔鏡手術をしたり、骨盤矯正がよいと聞けば整骨院に通ったり……それでも授かりませんでした。
35歳の春、転勤と引っ越しを機に病院を変え、体外受精にステップアップすることに決めました。それと同時に頭痛や冷えなど体質を改善するのに鍼灸が良いと聞いていたため、インターネットで調べて弦間先生の治療院に通い始めました。藁にもすがる思いでした。
鍼もお灸も初めてでしたが、丁寧な説明で痛みもなく毎回とても心地よい時間を過ごすことができました。手首の脈をとりながら「いい脈ですよ」と声をかけていただいたり、首や頭のマッサージをしてもらいながら世間話をしたり、ゆったり流れる時間と弦間先生の優しい言葉に心身が癒されました。施術は排卵や凍結卵移植など体外受精の日程に合わせて予約しました。それ以外でも、頭痛がひどく薬に頼りたくない日など、急な予約にも快く対応してくださいました。自宅でもできるお灸のツボを教えてもらい、ドラッグストアでお灸を買って毎晩欠かさずに続けていました。
2度の凍結卵移植を経て、無事に着床・妊娠に至り、翌年の春に女の子を出産しました。その後、もし授かれるならまた不妊治療をして2人目をと考え、病院に基礎検査の予約をした翌月に、奇跡的に第二子を自然妊娠しました。(実際は排卵検査薬を毎日のように使ってタイミングを取っていたので、不自然妊娠と笑い話にしていますが)現在、6歳と4歳の娘たちと賑やかな毎日を送っています。フルタイムの仕事にも復帰し、自分のことは後回し、忙しくてイライラしてしまうことも少なくありませんが、妊娠できず悲観的になっていたあの頃、「きっといいお母さんになれますよ」と何度もおっしゃってくださった弦間先生の言葉を今も思い出し、生命の神秘に感謝しつつ、母親業を全身全霊で楽しんでいます。