鍼灸は約2,000年の歴史を持つ東洋医学の治療法の一つです。
東洋医学は、体は、「気」「血」「水」によって作られ、これらの流れを整えていくことで、病気を治していくことを目指しています。
体の中を循環する「気」「血」「水」が通る道は「経絡」と呼ばれます。
体には12個の「経絡」があり「経絡」の上には約360個の「ツボ」が存在しています。
鍼灸では、体の変化を手で触れながら把握し、患者様の治療に合った最適なツボを選び、そこに針やお灸をします。
東洋医学は経験医学ともよばれ、ツボの効能などは、ききめを実際の臨床で確認しながら、現代に受け継がれてきました。
以前から、鍼灸治療は不妊治療に効果があることが知られていましたが、近年少しずつ効果が実証され始めています。
体外受精の前後に鍼灸治療をされた方の妊娠率が高くなったという臨床データもあります。
特に足にある三陰交、お腹にある中極という穴は長い間その場所にお灸をすることにより妊娠する確率が上がることが、実証されています。
アジアの地域だけにとどまらず、世界のさまざまな国で鍼灸が病気の治療に取り入れられて成果を上げています。
特に原因が見当たらないのになかなか妊娠しない、早く自然に妊娠したい、人工授精・体外受精をしてもなかなか妊娠しない、といった方には、鍼灸治療がお力になれると確信しております。
夫婦そろった妊活が妊娠への近道です
18 年間治療を行うなかで、気づいたのですが、妊活に協力的なご夫婦の方が早く妊娠されることが多いです。
出産・妊娠は女性の問題のように考えている男性がまだまだ多く、不妊も女性側原因があるように思われがちですが、不妊の40~50%は、男性側に原因があるといわれています。
もし男性側に不妊の原因がある場合は、夫婦そろって治療をしないと、妊娠するのに時間がかかってしまいます。
女性不妊でも男性不妊の場合でも、東洋医学に基づく鍼灸治療は大変有効ですので、お勧めします。
そして不妊原因が女性にあっても男性にあっても、不妊治療でのストレスは女性側に多くなります。
どうかささいな奥様の変化に気づいてあげて下さい。
きっと奥様は安心して本当の気持ちを話せるようになり、心が軽くなるのではないでしょうか。
ご夫婦で一緒にウォーキングをしたり、一緒に料理を作ったりすることもおすすめです。
お子さんが生まれると、夫婦だけで過ごす時間が少なくなります。
二人で過ごす今の時間を大切にして下さい。
男性も女性も両方とも料理が出来ると子育てが少し楽になります。